牛脂やヤシ油を分解して作られる石けんは、何千年も前から洗浄剤として使われていたらしい。ほんのひとかけらで汚れをきれいに落とし、水に溶けない油を乳化したり溶かし込んだりする石けんは、当時、衝撃的な先端材料だったのだろう。

 

 実は、石けんは今でも化粧品を作るうえでなくてはならない必須アイテムで、他の界面活性剤には到底及ばない機能を示す、すご腕材料だったりする。まず、クリーミーでモチモチした泡を作りたいとき、石けんは何よりも心強い、処方屋の味方だ。不思議なことに、日本の市場ではフワフワ泡よりモチモチ泡の方が人気があるのだけれど、そんなタイプのボディーソープの成分にはたいてい石けんが含まれている。

 

そして、石けんはちょっとかわった生理活性を示すことが知られている。マカダミアナッツオイルにたくさん含まれているパルミトレイン酸は、肌荒れや食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌やニキビのもとになるアクネ菌を選択的に殺すかわりに、免疫を強めることが知られている表皮ブドウ球菌はあんまり殺さない・・・。われわれの研究室では、この石けんのおもろい特性を何とか化粧品に生かそうとして頑張っているのだけれど、なぜこんな特異的な殺菌挙動を示すのか、まだよくわかっていないのだ

 

こんなにいろんな機能を示すわりに、石けんはむか~しから使われていてたくさん取れるので、低コスト・・・。

 

なんてすばらしいんだろ!

山形大学プレスリリース 天然油脂由来の殺菌性パウダー

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