さて、こうして、角層の細胞間脂質の中でも、「セラミド」という油が重要だということが分かったわけですが、これをコスメの世界に実用化するのもなかなか一苦労でした。

 

まず、天然に存在するセラミドは品質が安定しなかったり、極端に高価だったり・・・。当時はスキンケア効果を示すために十分な量を配合することも難しかったのです。そこで、セラミドの分子構造を解析し、類似した分子構造を持つ物質が開発されたのが1987年でした。すごいことに、この「合成セラミド」を配合したクリームは天然のセラミドを配合したものと同じくらい保湿効果があることが確認されました。

 

さらに、合成セラミドを工場で作る方法と、水にも油にも溶けづらい合成セラミドをうまく溶かし込む「液晶乳化法」を開発して、保湿能力を最大限に引き出すことが可能になって、初めてセラミド化粧品の世界が完成したのでした。

 

いまではすっかり一般的なセラミドスキンケアですが、最先端の皮膚科学の発見に、すんごいテクノロジーが幾つも加わって、初めて一つの商品として生まれました。

 

そう、現在のあたりまえは、30年前のイノベーションだったのです。

合成セラミドを主成分とする生体脂質類似皮膚化粧料の開発



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